職業作家への道

自分の文章で生活できるなんて素敵。普通の会社員が全力で小説家を目指します

本の感想

『靴ひも』ドメニコ・スタルノーネ

小説というのは多様なので、国別に語るべきではないとは分かっているのですが、私の場合比較的イタリア文学が好きだと言えるような気がします あまり知名度はなさそうですが、『靴ひも』を読みました。ドメニコ・スタルノーネという著者も初めて知りました …

たまには映像系を『劇的紀行 深夜特急 [DVD]』

私は本を読むのは好きなのですが、映画を見るのは実は苦手です 特に洋画が苦手で、それはなぜかというと外国人の方の顔が同じに見えてしまうことがしばしばあり、ストーリーがわけわからなくなってしまうからです 邦画でも、知らない人ばかりだと顔の区別が…

『中国シルクロード ウイグル女性の家族と生活』岩崎 雅美

かねがねシルクロードに行きたいと思っていました なんか憧れてしまうじゃないですか、シルクロードって ですが、シルクロードはなかなかアクセスが容易ではなく、現役世代が手軽に行くには比較的難しい場所です しかもシルクロードとはいっても、広くとらえ…

『本の読み方 スロー・リーディングの実践』平野啓一郎

本日ご紹介するのは『本の読み方 スロー・リーディングの実践』です 平野啓一郎がこの本の著者なのですが、やはりこの人はいつも読者に新しい発見を与えてくれます これまで国語の授業を含め、大人たちや書評家が口をすっぱくして言ってきたのはたくさんの本…

『東京に暮す―1928~1936』キャサリン・サンソム

昔の日本人がどういう暮らしをしていて、何を考えながら生きていたのか 最近はそういうことを考えるようになってきました なぜなのかは自分でもよく分かりません もしかしたら死とか老いを意識する年齢だからかもしれません かつて、私は本屋さんのアルバイ…

『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン

大人になってから、数学ではなく算数と呼ぶことが私は多くなりました。それはどうでもいいとして、算数の時からすでに数字という概念が嫌いな人は多くいらっしゃいます 文学と数学というのは、あまり相性がよくないような気もします だから「『フェルマーの…

『軽蔑』アルベルト・モラヴィア

私は古書店を見て歩くのが好きでした 長いこと趣味の欄があれば、古書店巡りと書いてきました 本当は今も好きなのですが過去形で書いています というのも、私が大好きだった古書店たちは、この20年で絶滅してしまって、もう古書店をめぐりたくても、そうい…

『本格小説』水村美苗

この本が発売された時、確か文庫だったと思いますが、「生まれながらにして古典」と帯に書かれていました ある休みの日に私は自宅の近所をうろうろするほかは、ずっと『本格小説』を読んでいました これは多くの人にとって素晴らしい読書体験になると思いま…

『十二人の手紙』井上ひさし

本屋さんに行く楽しみは、単に「あいうえお」順に並んでいる書棚を見るだけではありません もちろん、それも楽しいです。今日は「あ」から一冊ずつチェックしよう、と息巻いて棚を点検するのも無上の喜びがあります それ以外にも平積みの新刊を眺めながら、…

『一人称単数』村上春樹

この四連休、皆さんはどのようにお過ごしになられたでしょうか 私は本屋さんに行って、久しぶりにじっくりと書棚を眺めてみました 最近、Kindleの本ばかり買っているので、あまり紙の本を触ることがなくなりました 両方とも売っている場合、どちらを買えばい…

『低地』ジュンパ・ラヒリ

普段は社会人として働いているので、二週間くらいかけて読もうと思っていたのですが、後半の半分以上を一日で一気に読んでしまいました 私が最初にジュンパ・ラヒリに衝撃を受けたのは、美容室の待ち時間に読んでいた時です 『停電の夜に』という短編集で、…

『卍』谷崎潤一郎

谷崎潤一郎の『卍』を読みました おそらくは人間模様が入り組んでいることからこのタイトルにしたのだと思われます この著者をなんと形容したらいいのでしょう 正常ではないという意味での変態にも思えますし、文学史上の怪物としても尊敬できます この話は…

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