職業作家への道

自分の文章で生活できるなんて素敵。普通の会社員が全力で小説家を目指します

書く前に新人賞を選ぶか、新人賞を選ぶ前に書くか(前編)

 

 

本日の記事は表題の通りなのですが、皆さんはどちらでしょうか

 

新人賞など関係なく物語を書き始めてしまうべきか、それともどの賞に応募するかを決めてから書き始めるべきか

 

いきなりの結論ですが、どちらでもいいと思います

 

もろもろの偉大な文学作品にしても、全て動機が理路整然として正義感に満ちているわけでもありますまい

 

不純な動機に満ちていたものも相当数あったと思われます

 

自分の身長や容姿のコンプレックス、満たされない欲望のはけ口、暴走する妄想のアウトプット、などなど、、、

 

そう考えると、偉大な作品のほとんどは清廉な動機ではないといいますか、むしろ大半が肥大化した自己意識というものから生まれているのかもしれません

 

ということは、やはり動機などなんだっていいのです

 

だとすれば、例えば最も賞金が高いから、憧れの作家がいるから、という(ある種、不純な)理由で新人賞を選んでもよいでしょう、ということになるのかもしれません

 

新人賞への応募というのは、気持ちが強ければどんなモチベーションであってもよいと思います

 

そして多くの職業作家志望者は、五賞のどこかにこだわっているわけではないでしょう

 

私の申し上げる五賞というのは、新潮新人賞群像新人文学賞文學界新人賞文藝賞すばる文学賞です

 

これらは出版社が異なっていますが、どの出版社にもそれぞれいいところがあり、それらの出版社の中にお気に入りの本はいくつかあると思います

 

同時に、これらの受賞作も一度は読んだことがあると思われます

 

ですので、この五賞を差別化するのはなかなか難しく、この中からであれば、どこでデビューしてもいいという方が大半ではないでしょうか

 

だとしたら、どういう戦略でこの五賞に応募していくか、そもそも賞をしぼって執筆するべきか、というのが今回のお話の趣旨です

 

いくつかの戦略はあると思いますが、大きく違うのは募集の時期です

 

 

これまでも何度か紹介させていただきましたが、上記のようなスケジュールになっています

 

このスケジュールは常に頭に入れておいた方がいいかもしれません

 

締切は、秋と春に集中しています

 

もし、この五賞を見比べて、どうしても応募したい賞があるのであれば、この日付から逆算して、いつから構想を決めて、書き始めて書き終えて、推敲にどれくらいの期間を費やすのか、計画を練らなければなりません

 

ただし、そんなに上手なタイミングで締切と合うとも限りません

 

きりが悪い場合は二年計画とかになるのかもしれませんが、いくら働いていると言っても、これくらいの分量(100枚~200枚)の賞に、長い時間をかけるわけにもいかないからです

 

本日はこのあたりにして、次回にまわしたいと思います

 

聖水

聖水

  • 作者:青来 有一
  • 発売日: 2001/02/01
  • メディア: 単行本
 

 

文学界新人賞を受賞されたこの方は、そうとうな筆力です。上記の芥川賞受賞作品を読んだときもうなってしまいました

 

 

 

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