職業作家への道

自分の文章で生活できるなんて素敵。普通の会社員が全力で小説家を目指します

『哲学の先生と人生の話をしよう』國分功一郎

 

 

前回のブログで、三冊の本を並行して読んでいるとご紹介させていただきました

 

 

 

 

その中でご紹介した一冊を本日は読了したので、ご報告です

 

 

最初に読み終わったのは、『哲学の先生と人生の話をしよう』でした

 

 

タイトル通りではありますが、哲学者である著者が34のお悩み相談に答えるという本です

 

 

最近、ネットニュースを見ていると、ニュースとは思えない内容のものがたくさんあります

 

 

その中で、著名な芸能人がお悩み相談を受け付けていて、その回答内容がニュースになったりしています

 

 

もしかしたら、現在はちょっとしたお悩み相談ブームなのかもしれません

 

 

私も実際、それらのニュースを興味深く読んだりすることもありますし、その回答になるほどと思うことはあります

 

 

YouTubeなんかでも、お悩み相談のチャンネルは何だか増えているような気もします

 

 

悩みというのは誰でもあるわけですが、そのパターンは少し似ています

 

 

カテゴライズも可能かもしれません

 

 

例えば、大きいところでは、恋・結婚・仕事・学校・家族などでしょうか

 

 

もちろん、個別の事象はそれぞれ異なっていますが、おそらく質問内容というのは百年前とそれほど変わらないでしょう

 

 

一方で、その回答の仕方は実に多様です

 

 

この本とは無関係ですが、例えば”お見合いがうまくいきません”という質問に対して、”それなら世界一周旅行の旅に出ろ”という、一瞬?となる回答も可能なわけです

 

 

風が吹けば桶屋が儲かるのような論理構造で、むちゃだったり現実的には不可能なものもありますが、この人生相談というのは互いに一方通行のため、反論とか言い訳ができないところにポイントがあるようにも思います

 

 

とはいえ、役に立つ、立たないということは置いたとして、この人生相談というのは興味深いものです

 

 

そして、ようやく本書のご紹介ですが、普通の人生相談と異なる点は、回答者が最新の哲学を知っている哲学者による回答というところです

 

 

かつ、この方は私でも理解できるくらいに分かりやすい言葉を使ってくれます

 

 

さらによいのは、どんな悩みでも一冊は哲学書(もしくはそれっぽい本)を紹介しながら回答してくれるところです

 

 

この本を読めば、またさらに読書の世界が広がっていくでしょう

 

 

ネタバレをしないために、個別の相談を挙げませんが、この方の回答は、一刀両断ではありません

 

 

”もうこうするしかないでしょ!”と言ったような答え方はせず、”こういった方向性で考えていってはいかがでしょう”というニュアンスで答えてくれます

 

 

少し物足りないと思う方もいるかもしれませんが、2wayでコミュニケーションできず、短い文章のみで状況を理解するわけですから、そういう回答の仕方が、外れの少ない正しいやり方なのかもしれません

 

 

そして、みなさまが今お持ちの悩みに近いものが、この34の中に一つ二つは入っているような気もいたしますので、哲学者の回答をぜひ参考にしてみてください!

 

 

 

 

多くの人が自分と同じように悩みを持ちながら生きている・・・。何気なく生活していると、なかなか気づけない事実です。こういった本を読むと、自分の問題がいろいろな意味で相対化されるという効果もありそうです

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