特に忙しい日々というわけでもないのですが、一日フリーの時間ができたので、勝浦へ一人で日帰り旅に出てみることにしました
勝浦というのは、一度だけ行ったことはあるのですが、その時は慌ただしくて行きたいところへ行けずじまいでした
今回、水筒に水を入れて、ポメラDM250を携えてMILLETのリュックを背負い、モバイルバッテリーも備えて、支度はばっちりです
なぜ、勝浦にしたかといえば、執筆のためのいくつかの場面やディテールが必要で、どこか適当な街を散策したかったからであります
舞台が勝浦というわけではないのですが、東京から特急で一本で行けて、それなりのローカルな街に行く必要がありました
ちなみに勝浦というのは、確か35度をかつて超えたことがないという隠れた避暑地であり、冬もそれなりに暖かく、過ごしやすい土地とのことです
どこかの田舎に定住されたい方は、一度候補に入れてみてもいいかもしれません
ところで、全く話は変わるのですが、コロナによりテレワーク生活がはじまり、まる四年間で、いよいよ五年目になります
その間に転職をしましたが、ほぼ完全なテレワーク生活をしています
やや極端な言い方になってしまいますが、このテレワーク生活の四年間はほとんど記憶がありません
かつて会社に毎日出社していた時は、通勤が不快でしたし、同僚との昼食は面倒で、苦手な人たちと顔を合わせていました
そういう生活に心からうんざりしていて、一日も早く逃げ出したかったのですが、一方で心に刻まれて記憶に残ることも数多いです
テレワーク生活というのは、快適さを与えてくれたと同時に、何か決定的なものが失われてしまったような気がします
端的にいえば、それは移動です
当たり前過ぎて、驚かれてしまったかもしれません
もう少し具体的に考えてみますと、移動というものがいかに多くのことを人間に与えてくれるかということになります
移動の間、眠っている人もいますが、景色は流れていき、とてつもない数の情報を脳みそに与えてくれます
その時、自分が何を考えていませんが、頭の中にうずまいている思考や悩みや不安も少しずつ動いているような実感が確かにあります
ちなみに、この文章は勝浦行きの「わかしお」という特急列車の中で、景色を見ながらポメラDM250で打っております
そして、二つ目に思うことは、自分の拠点から着実に離れて行っているという実感です
おびただしいほどの見知らぬ家、それらの中にも同じ数の人生があるわけですが、そういった風景が次々と後ろへと過ぎ去っていきます
そして、全く知らない街を歩くことで、改めていつもとは全く違う風景に、日常の生活圏からの距離を感じます
最後に、外に出ると少なからず偶発的なことが起こる確率が上がります
それは自分に直接関与することではないかもしれませんが、間接的に目に飛び込んでくるものがたくさんあります
例えば、それはきょろきょろしている猫かもしれませんし、女性の井戸端会議かもしれませんし、強盗が走り去っていく場面かもしれません
些細なこともたくさんあるかもしれませんが、いずれにしても、家の中にいるだけでは確実に巡り会えないものです
ずっと家にいると本当に安全で快適で平和です
ですが、チャンスのようなこともおそらく巡ってきません
チャンスというのは能動的に進んでいる者のみが巡り会う可能性があるものに違いありません
そういう意味でも、私はこのコロナによるテレワーク期間で得たものというのは極めて微少だったと言わざるをえません
このブログのupする数をご覧いただいても分かるとおり、毎日家にいると誰かに伝えるべきことが本当に減っていくのです
というわけで、テレワークとは快適ですが、日々自分を浸食してくる何かに注意する必要があります
そして、この存在は本当に少しずつ歩み寄ってくるので、認識する頃には「楽さ」にどっぷり浸かってしまっていて、抜け出せなくなりがちです
ただ、私はテレワークを反対という立場を取っているわけではありません
そういった要素を自覚した上で、それ以外の時間を移動に費やすというのがバランスのとれた生活なのかもしれません
ほぼ旅のことを書いておりませんが、今回はここまでで、次回はようやく勝浦に到着します
ポメラDM250、車中で何と快適なツールでしょう。とはいえ、電車だと横から見られたら恥ずかしいので、こちらをお勧めします。ポメラは心から執筆に没頭することができます。ネットワークがつながってないからいい、という意見も首肯できます。ちょっとブラウザを開いたら、「お、なんだ、このニュースは」とか言いながら、見ることをやめれなくなったりしますので
(今は大原という駅に停車中です・・・)