平日はサラリーマンをしておりますが、土日は少し時間ができるようになってきたので、少し遠いところに電車で行って散歩して帰る、ということをしてみることにしました
私の住んでいるところは、都会ではないのですが都心にも通勤圏内のようなところであります
(とはいえ、新幹線などを使えば結構どんな遠いところに住んでいても通勤できるという話もありますね・・・)
今回、私が行ってみようと思ったのはローカル線で東京まで二時間くらいはかかってしまう、、、というようなところです
それほど気合が入った外出でもないので、昼くらいに家を出て夕方過ぎに帰ろうという程度のものです
軽装で、軽いキーボードだけかばんに入れて、時間があいたら知らない土地のカフェで執筆でもしようかなという、私の好きなスタイルです
あまり人が居ない電車に乗って、がたごとと揺られながら車窓を見て、田畑やぱらぱらとある邸宅をぼんやり眺めていると、目的の駅に着きました
大都会の洗練された人たちと比べると、人々の服装はなんだか少し違っているような感じはしましたが、電車でやることはもう全国共通です
お年寄も若者も、男性も女性もみな平等にスマホをいじっております
私はその光景にささやかながら反抗しているので、時間を確認する以外にスマホを見ることはありません
車窓の方がずっと面白いということもあります
到着した駅は、途中に通り過ぎていった駅に比べるとかなり大きい部類の駅です
調べると人口は十万人を超えている市のようです
私は颯爽と第一の目的地へ向かうことにしました
ですが、明らかに人が少ないです
駅前のロータリーもバスやタクシーは止まってはいるものの、人が歩いている姿はまばらです
時おり、部活の行きか帰りらしき高校生の姿があるのみです
少し気になりながらも、今回の旅で最も興味があった博物館を目指します
三十分ほど歩くとようやく博物館の入り口に着きました
ただ、高台にあるらしく、そこからはかなりの傾斜の坂を登っていくことになります
最終的には全速力をしたかのように息切れをしておりましたが、何とか到着です
ところが、驚いたことに「休館中」と書かれていました・・・
休館理由も特にはかかれていませんでした
平日ならまだしも休日に閉めるとは、、、
普段からあまり人が入っていないのかもしれません
ですが、諦めずに近くの古い家屋に向かってみます
そこも開いていなければ、ただいたずらに坂を上り下りしているだけの人になってしまいます
ですが、そちらは無事に開いていました!
古い家屋に何の興味もなさそうなおじさんが大きい声で電話をしていて、少し気持ちがそがれましたが、ほぼ貸し切り状態なのでゆっくり堪能しました
当時の人々が、このお家でどんな風に生活していたのかを想像しながら見るのが面白いんですよね
それからは、いくつかのお寺を周りました
中には童謡で有名なお寺などもありましたが、人の姿はあまりありません
もともとは4時間程度のコースを想定していましたが、結局2時間くらいでまた駅に戻ってきてしまいました
ですが、駅前には百貨店のような巨大なビル施設があります
そのビルのどこかのフロアでコーヒーを飲みながら旅日記を書くつもりだったので、想定内です
少し足も疲れていたので、駅前のビルに着くとほっとしました
雨も少しぱらついています
ですが、その駅前の巨大ビル(10フロアくらいありそう)に入るとまた私は驚くことになりました
なんと、一番人が多いはずの一階にはお店が何一つなく、奥の方は薄暗いのです
イスがぱらぱらと置いてあり、そこでバスか何かを待つ人たちが座っているのみです
一階は今改装中とか、そういうことなのかと思い、フロア情報を見ると、市役所の出張所みたいなのがぱらぱら入っているだけで、どのフロアもテナント募集中とありました
実は、私はかなり昔にこの駅に来たことがありました
当時は活気がない街だ、とぼんやり思っていましたが、今見るともうそういうレベルを遥かに超えていました
気になって、家に帰ってからその市の人口推移を見てみたのですが、私の予想に反していて、人口は三十年間微増を続けているという、ローカル都市としては大健闘していることが分かったのです
ではなぜ、、、という話なのですが、どうやら郊外にイオンモールや大型ショッピングセンターが出現していて、その近くに大きな道路が開通したようなのです
つまり、市の中心が別のところに移ってしまったようなのですね
というわけで、駅の利用者はそれほど多くないにしても、車を使って充実した生活を送っておられる方が増えているということなのかもしれません
本当に何も起きない日帰り旅でしたが、それでも家でごろごろするよりは良かったと思います。みなさまも、半日でも時間があったら、少し気になっている駅にでも行って、周辺を散策してみると、気分が一新できるかもしれません