このブログを読んでくださっている方は、職業作家を志しているのか、それともそれとは関係なく訪れてくださっているのか、私は存じておりません
このブログでは、本の感想のようなものを書いていたり、ガジェット関係のことを書くこともあるので、作家になりたいという希望は特にない読者の方もいらっしゃると思います
ですので、タイトルにあるこの本をご紹介しても、あまりぴんとこない方がいらっしゃるかもしれないので、この本が万人向けではないと、事前にお断りさせていただきます
私はある時期まで、自分が作家になれないことが悔しくてたまらず、芥川賞の授賞式の放送など、正視できないことがありました
今ではそこまでひどくありませんが、それでもあまり見る気にはなれません
では、なぜ今は以前と比べて少しましになっているかといえば、理由は二つあると思っています
一つは、歳を重ねることにより野心的な青年期を脱却したことだと思われます
もう一つは、サラリーマンを長くやることによる経済的な安定感が生まれていることです
もしかしたらもう一つ追加できるかもしれません
度重なる新人賞落選による諦念・・・
大げさですが自分の半生を少し振り返ってみれば、私なりに苦しんできた軌跡があります
本来であればもっと若くしてデビューして、作品と向き合う苦しさで毎日を過ごしていたはずが、サラリーマンとして”ブルシット・ジョブ”を甘んじて受け入れて、ただただ日々をいたずらに過ごしています
ですが、そういった社会的に意義があるかよく分からない仕事をしている割には、売れない作家に比べたら、経済的には裕福な方なのだと思われます
またさらに、それに甘んじている自分というものにも嫌気がさします
年収もものすごく低くていい、そんなに売れないなくてもいいから、とにかく作家になりたい、、、私はずっとそれを夢見ていますが、ならせてもらえません
そして、何度かもう物語を書くのをやめてしまおうと思うことがありました
ですが、まだしつこく続けています
ダメかもしれないが、自分のペースでいつまでも続けていきたい
そういう気分です
それは一言でいうと、本当に書くことが好きだからです
物語を書くというのは、楽しくて仕方がないのです
この『作家の履歴書 21人の人気作家が語るプロになるための方法 (角川文庫)』は、図書館で借りて読みました
このサブタイトルはかなり大げさなので信用しないでください
これを読んでも作家になる方法は全く分かりません
ですが、一つ言えるのは、作家という職業もなかなか苦しいことが理解できます
まず作家になるまでにすごく苦労している人もいますし、なってから苦労している人もいます
ずっと満足しているという人も中にはいますが・・・
これを読んでいると、私はまだまだ苦労が足りないのかもしれない、、、などと少しは自分を慰めることができるかもしれません
アマゾンの評価はかなり低いですが、それはこのサブタイトルがやや誇張気味だからです。作家という職業に興味がある方でしたら、面白く読めると思います。ですが、図書館に置いてあったら、そこでささっと読んでもいいかもしれません