職業作家への道

自分の文章で生活できるなんて素敵。普通の会社員が全力で小説家を目指します

コーヒーを飲む

 

 

かつて、私はコーヒーが嫌いでした

 

幼い頃はコーヒー牛乳は飲んでいましたが、どっちかといえばミルクティーの方が好きでした

 

大人になってからも、ずっとコーヒーは苦手でした

 

自分から注文することはありませんでした。ドリンクを選択することができる場合も、コーヒーだけは避けていました

 

どうしてもコーヒーしかない場合というのも何度かありましたが、ミルクと砂糖をたっぷり入れて、コーヒー牛乳のようにしないと飲む気になれませんでした

 

苦味というものが、どうやら私は嫌いなようです

 

ですが、ある時期から一緒に仕事をするようになった大先輩の影響で、コーヒーを飲むことができるようになりました

 

その方は私より二回りくらい年上で、休憩したいときはいつも私を誘ってくれました。そして、コーヒーを奢ってくれるのです

 

「コーヒーでいい?」と聞かれると、ついつい「はい」と言ってしまいます

 

というのも、その方は必ず奢ってくれるのです

 

他の飲み物を選んでもいいと言われるのですが、その方がいつもコーヒーを頼まれるので、私も同じものにしました

 

最初は嫌々飲んでいたのですが、毎日飲んでいると、(毎日奢ってもらっていました・・・)だんだん嫌いではなくなってくるものです

 

暑いときはアイスコーヒーののどごしが爽快ですし、寒いときはホットコーヒーが体を温めてリラックスさせてくれます

 

そして、その方が休みのとき、私はとうとう一人でもコーヒーを買いに行くようになっていました

 

ちなみに、その方はランチもよく私に奢ってくださいました。その代わり、たくさん仕事も振ってくれました・・・。ですが、そこには互いの信頼関係があったように思います

 

その方は立場としてはかなりえらい人でした。ですが残念ながら、その方は途中で転職して去ってしまうことになりました

 

それから、私は会社で一人でコーヒーを飲みに行くようになりました

 

ちょっとした中毒性があるようで、仕事のプレッシャーがきつかったり、疲労がたまっていると、コーヒーを買いに行ってしまいます

 

気付けば、量が増えていて、一日一杯が限界だったにもかかわらず、三杯くらいは飲めるようになっていました

 

思えば、幼少のころに嫌いだったものでも、やむをえない状況でしぶしぶたしなんでいると、そのうち習慣になってしまうことが多いです

 

タバコも今では吸いませんが、その一つですし、ビールなんかもそうです

 

そして、今私はテレワークをしているのですが、自宅にいるとほとんどコーヒーは飲まなくなりました

 

ストレスは変わらずありますし、コロナによって仕事はハードさを増しているようにも思います

 

にもかかわらず、コーヒーの量が格段に減りました。一週間に一杯飲むかどうかでしょうか

 

もしかしたら、会社におけるコーヒーというのは、ある空間から逃げ出したいがために飲んでいたのかもしれません

 

今では、自分でもコーヒーが好きか嫌いか分かりません

 

会社でコーヒーを飲んでいる時間というのは、みんなリラックスしていて、少なくともその空間では楽しい会話が繰り広げられていた気がします

 

このようなコロナの状況がくるとは思いませんでした。私は会社が好きなわけではないですが(というか、むしろ仕事は大嫌いなのですが)、もうあの空間が私の人生に訪れないのかもしれないと考えると、少し寂しい気持ちにもなるものです

 

珈琲の世界史 (講談社現代新書)

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すみません。読んでないのですが、何かコーヒーにまつわる本を読んだことないかな、、、と探しているとこんな本を見つけました。かなり面白そうです。欲しいものリストに追加しました! 

 

 

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