職業作家への道

自分の文章で生活できるなんて素敵。普通の会社員が全力で小説家を目指します

執筆と仕事の両立(後編)

 

 

前回からの続きです

 

お仕事をしている場合にはどの時間を執筆にあてればいいか、です

 

・業務中:この時間はほぼ不可能ですが、まれに時間が空く幸運なひと時があるかもしれません。それを狙います。セキュリティや周りの視線の問題もあるので、原稿やスマホを自由に眺めることができる人は稀だと思います。クラウド上に保存しているデータをブラウザ上で見ると良いです。それが難しい場合は、キーとなるメモ書きを仕事用のノートに書くなどして、アイデアや修正点などをノートもしくはパソコンでテキストに打ってメモをするなど、工夫をすれば不可能ではありません。とはいえ、あまりこの時間を狙いすぎると、業務の怠慢になるのでほどほどにしたいところです

 

・出社後:一息ついた後なので、疲労は溜まっているはずですが、仕事に懸念がなければ最も集中できるかもしれません。ただし、あまりお腹が空いている状態も、お腹がいっぱいの状況も、集中力を欠いてしまいます。そこに注意した上でしたら、じっくりと向き合う執筆が可能になります。自宅が集中できる環境であればすぐに帰宅してください。自宅での集中が難しい場合はフラリーマンと言われようが、適した場所を探してください

 

・移動時間:たいていは電車の中だと思うので、キーボードは使えません。よって、スマートフォンEvernoteなどのアプリを使います。ここで有効なのは、立ちながらできるという特性を活かして、構想を練ったり書き直しをするといいです。例えば、一度脱稿したものを読み直す時間はそれなりに必要なので、この時間を利用します。例えばさっと読み直しながら「てにをは」を修正するなど、うってつけです。重要なのは、電車に乗る前にきちんとクラウドにデータを保存しておいて、移動中に何をするかを明確に決めておくことです

 

これら以外にも、いくつか狙うべき時間というのはあると思います。例えば、あまりタフでない出張なども有効利用できます。移動時間も長いですし、仕事が終わっていればホテルで自由に執筆することができます

 

他には、どこかお気に入りのお店で、一人で飲みながらプロットを考えるというのも悪くありません。周囲に人がいるので気持ちに張りが出て、貴重なアイデアが湧き出てくることもあるかもしれません

 

社会人になると、まとまった時間を確保するのは非常に難しいです。ですので、分断されて細切れになった時間の中で、いかに工夫しながら物語を紡いでいくかというのが大切になるように思います

 

30分程度の時間で、すぐ物語に没入できないという方も多いと思いますが、これは慣れていくものだと私は信じています

 

ただ、こういうスタイルは、ある種の危険性もはらんでいます

 

というのも、その執筆スタイルをして作った作品が、出版社の方に「最初と最後の方で、少し人物が変わっている気がする」と言われたことがあります

 

それはもしかしたら、この細切れで長い期間をかけた結果の弊害だったかもしれません

 

ですので、そういう点にご注意いただきながら克服いただき、貴重な執筆時間を努力しながら確保いただければと思います

 

そして、そうやって努力して書く作業は非常に楽しいものでもあります。会社のことを一旦は忘れて、執筆に没頭する行為は未来があります。昼休みが終わり会社に戻るのは億劫なのですが、充実した昼休みを送れたという満足感があります

 

 

 結構古い本ですが、この叱咤激励のような文章に、若い頃の私は何度励まされたことでしょう。でも、まだ作家になれず・・・。、過去の自分よ、ごめんなさい

 

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