職業作家への道

自分の文章で生活できるなんて素敵。普通の会社員が全力で小説家を目指します

現職とのバランスについて

 

 

職業作家を目指す人というのは、どういう人なのでしょうか

 

サラリーマン、フリーター、パートタイマー、無職、自営業など、様々な方がおられると思います

 

ですが、職業作家になりたい以上、その人たちにとってみれば今のその仕事は仮の姿のはずです

 

もしかしたら、現在の仕事はすごく高収入だったり、大活躍されていたりするかもしれません

 

それは大変結構なことなのですが、職業作家を目指すという意味では非常に危険です

 

というのも、現職で活躍しはじめると、精神的にも金銭的にも安定してきて、職業作家へのモチベーションが著しく低下する可能性が高いからです

 

ちなみに過去の作家を見ると、作家という職業以外は考えられないとご本人自身が言っている方々が多いように感じます

 

その発言に私は懐疑的です

 

他の仕事の適正が全くなく、本当に作家しかできないという人もいたかもしれませんが、果たして本当にそうでしょうか

 

小説というのは、綿密な取材をして、自らアイデアを創出して構造を考えて流れを組み立ててという、非常に知性の必要な作業です。作り上げたものに正解もありません

 

天性の力で書ける人もいるのかもしれませんが、それだけでは、いくつも作品を生み出すことは難しいかもしれません

 

何が言いたいかといえば、過去の偉大な作家の方々が自分でいかにも天職だと言っていたり、周りからそう見えていたとしても、他の職業でもそれなりの成果を出していたのではなかろうか、ということです

  

それは専門性の高い仕事かもしれませんし、プロジェクトマネジメント的な仕事かもしれませんし、営業かもしれません

 

いずれにしても、想像力も緻密さも文章力も求められ、それらを一人で組み立てなくてはならない作家ができるのであれば、他の仕事もそれなりに活躍されていたのではないか、という気がします

 

作家になっている人は、一日で会社を辞めてしまったですとか、会社組織に属したことは一度もない、などという逸話がよくあるので、能力以前の話で会社の仕事ではやる気を持てないという傾向の方が多いのかもしれません

 

そこでサブジェクトに戻るのですが、あまり、他の仕事で成果を上げてしまえば作家になるモチベーションは下がってしまうように思います

 

だから、過去の作家は意図的に会社組織では働かないようにしたのではなかろうか、ということです。そこでへたに評価されてしまえば、作家への気持ちが萎えてしまうことを本能的に知っていたのではないでしょうか

 

高給をもらい、周りには評価されて、部下を持つ

 

少しでも何かが満たされてしまえば、執筆意欲というのは減退するものなのかもしれません

 

私も大学生活を終えて、サラリーマンになる直前というのは本当に苦痛でした

 

(サラリーマンになってからもずっと苦痛は続いていますが)

 

今思えば、それは作家の卵としての、心理的な抵抗だったのかもしれません

 

一線を画さねば、という。茨の道でも進んでいく気概を持たなければ、と

 

ただ、磯﨑憲一郎のように、大手の会社で出世もしていて、それでも作家になってしまう方もいらっしゃいますが

 

とはいえ、作家を目指すからずっと無職で気付けば老齢になっていたということもあるかもしれないので、バランスが難しいところです

 

現代のサラリーマンの割合は相当多いと思うので、いくら作家になるとはいえ、サラリーマンの現状を知るうえで、一度はなってみるのは悪くないと思います

 

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特に意味はありませんが、職業作家を目指しているのに不用意な部屋に入ってしまわないよう・・・(などと、こじつけです。ちょっと写真を貼るとどうなるかテストしてみました)

 

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